大分合同新聞納涼花火シリーズ2019

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豪雨被災地で演奏 命の大切さ届ける

育んできた〝心〟 ピノキオコンサート100回(下)

 マルタ・アルゲリッチと小澤征爾が共演し、上皇さまと上皇后美智子さまを迎えた東京オペラシティコンサートホールでの100回記念のように華やかなステージは特別だ。ピノキオコンサートの多くは、演奏を聴く機会の少ない地域の小中学校などで開いてきた。

 コンサートを支援している佐伯市の後藤妙子(72)は、渡町台小であった第1回のコンサートから関わっている。「小さい頃に聴いた一流の音楽は必ず耳に残ると思う。これからも長く続いてほしい」と願う。

 現在は大分市鶴崎中校長の石川哲(56)は、日田市戸山中で校長だった2017年11月の第90回コンサートのことを今でも鮮明に覚えている。当時の校区は7月の福岡・大分豪雨で深刻な被害を受けていた。

 被災から約1カ月後、アルゲリッチ芸術振興財団から市教委を通して「無理は言わないが、そちらが可能な日程でコンサートを開催しませんか」と打診があった。「子どもたちだけでなく保護者や教員も疲弊し、心を落ち着かせ笑顔になれる機会が欲しいと思っていた。提案は胸に染みた」

 当日は財団副理事長の伊藤京子(ピアノ)と国内外で活躍する河野文昭(チェロ)が出演。同中と、同様に甚大な被害を受けた小野小の生徒・児童や保護者、教員、地域の人ら155人が鑑賞した。

 財団がトラックを手配してピアノなどを体育館に運び込み、サンサーンス「白鳥」、ハーライン「星に願いを」など6曲を演奏。伊藤は命の大切さや音楽への思いなどを語り掛けた。石川は「子どもたちに感謝の心が芽生えた」と感じた。音楽が好きで、2人の演奏に大感激の生徒もいた。

 伊藤は、子どもにまつわる社会問題が後を絶たない今、コンサートの取り組みはさらに重要性が増すと考えている。102回目も既に準備段階で、年内には実施の方向だ。

 6月に東京のスイス大使公邸で行われたコンサートの後、アルゲリッチは「第二の故郷になった」と表現する大分の子どもたちにメッセージを送った。「私も遊びみたいにピアノを始めた。練習はいまだに嫌いだが、音楽は好き。音楽に親しみ、愛してほしい」

 音楽を通じて豊かな心と社会を追求する地道で愚直な営み。また次への一歩を踏み出す。

  (文中敬称略)
※この記事は、7月9日大分合同新聞夕刊11ページに掲載されています。
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