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成否握る交通対策 試合後の深夜帯、課題も

切り拓け~おおいた新時代 第5部インバウンドの波

 「行き先はどこですか」「忘れ物はないですか」。A4判の紙に英文が並ぶ。
 大分市下郡のふたばタクシーは昨春、運転手向けに英会話マニュアルを作った。ラグビーワールドカップ(W杯)を見据えた取り組みだ。
 考案したのは入社4年目のスリランカ人、ラジタ・サダルワン(27)。「言葉の不安をなくして笑顔で応対してほしい」。英会話も同僚に教える。

 人口減少で利用者が伸び悩むタクシー業界にとってW杯は追い風だ。とりわけラグビーファンは富裕層が多いといわれる。「機」を逃さないための動きも活発化してきた。
 同市原川のシティタクシーホールディングスは4月までに、内外装ともにリッチな黒塗りの豪華ワゴン車を6台導入。通常の運賃に加え、指名料を上乗せして顧客を運ぶ。
 既に大会期間中は予約で埋まった。高級路線は「新たなビジネスチャンスになる」。専務の漢晋一郎(39)は新時代の活路を探っている。

 昭和電工ドーム大分で5試合がある大分市は、「経験したことのない規模」(関係者)の外国人客を短期間で迎える。
 中でも準々決勝2試合は大会屈指の好カードになるとみられ、4万人収容のドームはいずれも半数以上が国外ファンで埋まる可能性が高い。
 海外からの来県者は延べ10万人近くに達する―との見立てもある。ちなみに2017年の県内の外国人宿泊者数は約105万人(観光庁調べ)。その1割がわずか5日間の試合日に押し寄せることになる。
 観戦客はキックオフまでに余裕を持って三々五々、会場入りする。問題は4万人が一斉に帰途に就く「ノーサイド」後だ。対応はW杯大分開催の成否を握ると言っていい。
 現在、県は大会で使用する観客輸送用のシャトルバス約400台の運行計画を入念に練っている。

 懸念は「会場周辺」だけではない。
 試合によってはシャトルバスで市街地に戻ると深夜になる日もある。JR大分駅の最終普通列車は午後11時40分発。その時間帯は路線バスも営業を終えている。街中のファンゾーンや繁華街に熱狂を持ち越した客が宿泊先に戻れなくなる可能性もはらむ。
 県観光局観光誘致促進室は近く観戦客の宿泊先などを調べ、交通予測を立てる方針だ。結果次第では臨時列車や深夜バスの運行要請は避けられない。
 同室長の工藤哲史(54)は語る。「大分での観光や飲食を楽しみに訪れるラグビーファンも多いだろう。W杯の人の動きを見ることは新たな観光を仕掛けるためのサンプルになる」
 どのようにしてスムーズな移動環境を整えるか。どうすれば外国人客を県内周遊に誘導できるか。
 インバウンド(訪日外国人客)の交通対策には、大分が次代に飛躍できる勝機が隠されている。
 =敬称略=
※この記事は、5月15日大分合同新聞朝刊19ページに掲載されています。
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