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ドローンで荷物お届け 県、佐伯市宇目で実証実験

 県は9日、ドローン(小型無人機)による宅配の実証実験を佐伯市宇目の山間部で実施した。食料品や飲料など重さ10キロ規模の荷物を山越えで運ぶ実験は全国で初めてという。高齢化が進む県内の過疎地では交通手段のない「買い物弱者」問題が深刻になっており、解決に役立てる狙い。県は2018年度以降も県内で実験を続け、実用化に向けた技術や制度面の課題を洗い出す。
 委託を受けた情報通信業モバイルクリエイトの子会社「ciDrone」(大分市)が実施した。ドローンの大きさは縦・横1・7メートル、高さ0・7メートル、重さ35キロ。モーター8個、プロペラ8枚を備え、「実務に使われるドローンでは業界最大タイプ」と同社。
 実験は佐伯市宇目重岡の戸高商店前からスタート。米や酒、洗剤など日用品を入れた重さ5キロの箱二つ(計10キロ)を積み込んだドローンは、事前に設定した自動飛行プログラムで稼働した。高さ約60メートルまで上がると時速約10キロ(最速同40キロ)で飛行。山を越えながら民有地と塩見公民館の2カ所に降り、住民に荷物を届けた。飛行距離は計830メートル。
 公民館で荷物を受け取った近くの主婦岡田ちず子さん(66)は「いつも使えれば便利になる。今は車で買い物に行けるけど、この先を考えたら不安もある」。
 市番匠商工会は02年度から宇目地区で宅配事業を実施している。現在はスタッフ2人が軽トラックで日用品を運搬。会員約150人が年間延べ約1万件利用する。ただ、毎年、市からの補助金300万円に加え、同商工会が20万~30万円を負担しており、財政的な課題を抱える。ドローン宅配を導入すれば、配送時間の短縮や無人化といった省力化、コスト削減の効果を期待できる。
 森竹治一佐伯市番匠商工会長=県商工会連合会長=は「災害で集落が孤立した場合や、休日、祝日でも日用品を届けられる」と実用化を望んだ。
 佐伯市以外の山間部でも同様のニーズが予想されているが、ドローンの飛行時間は「一般的に約20分間が限度」(県)。実用化には飛行距離の延伸、積載重量のアップ、安全性の確保などさまざまな課題のクリアが求められる。神崎忠彦県商工労働部長は「“メードイン大分”のドローン技術を全国に先駆けて確立させ、地域の課題解決に役立てたい」と話している。

<メモ>
 県によると、全国的にドローンを使った離島への医薬品搬送などの実証実験が進んでいる。政府は「未来投資戦略2017」で、18年にドローンによる山間部などでの荷物配送を実施し、20年代に人口密度の高い都市でも本格化させる目標を掲げている。
※この記事は、3月10日大分合同新聞朝刊23ページに掲載されています。
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